神戸市が加速させる「プラスチック資源循環」への挑戦

神戸市が加速させる「プラスチック資源循環」への挑戦

1. プラスチック資源循環促進法への対応と新たな枠組み
2021年6月に成立した「プラスチック資源循環促進法」を受け、これまでの3Rに「リニューアブル(再生可能)」を加えた取り組みが重要視されています。
自治体の責務: 市町村にはプラスチック使用製品廃棄物の分別収集と再商品化への努力が規定されました。
新制度の活用: 従来の容器包装リサイクル法ルートに加え、市町村と再商品化事業者が連携する新たな再商品化計画が可能となります。これにより、市町村側の負担であった選別や梱包などの工程を省略し、事業者へ一元化できる見込みです。

2. 神戸市における具体的な資源循環プロジェクト
市民や民間企業との連携(産官学連携)による「回り続けるリサイクル」が推進されています。
ペットボトルキャップの回収: 市内90店舗の小売店に回収箱を設置しました。当初目標の15万個を大幅に上回る52万個が回収され、試験的に指定ごみ袋の原料として活用されました。
CLOMA(クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス)への参画: 官民連携を深めるため、サプライチェーンを担う企業が多数参画する団体にオブザーバーとして参加し、意見交換を行っています。
詰め替えパックの回収実験: 日用品メーカーや地元小売業者と連携し、店頭での洗剤類詰め替えパックの回収実験を実施しています。
3. 海洋プラスチックごみ対策と市民への啓発
海洋プラスチックごみの約7割から8割が街由来であるという調査結果を踏まえ、市民の行動変容を促す啓発活動を強化しています。
次世代への教育: 須磨海岸でのプラスチックごみ調査の様子を動画化し、中学校の授業などで活用しています。また、子供向けに啓発動画**「プラ島太郎」**を制作しました。
エコアートの展示: 地元中学生が須磨海岸で拾ったプラスチックごみ(ペットボトル約400本等)を用いてウミガメのエコアートを制作し、須磨海浜水族園などで展示して現状を伝えています。
地域・企業連携: 須磨海岸では、企業が参加する清掃活動や、ごみ拾いをしながら地上絵を描く「GPSプロギング」などの多様な取り組みが広がっています。

4. 今後の課題と展望
コスト面と収集方法の検証: 再生素材を用いた製品(ごみ袋等)のコスト抑制や、効率的なリサイクルのための収集方法の再検証が必要です。
先進都市への目標: より多くのステークホルダーを巻き込んだプロジェクトを調整し、市民の協力を得ながら**「プラスチックリサイクルの先進都市」**を目指す方針です。
ポイ捨て防止: 海洋ごみ削減の基本として、ポイ捨て防止条例の活用や町中のごみ削減を引き続き進めていく必要があります。
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