神戸市の路上喫煙・ポイ捨て防止:10年間の成果と次なるステップ

神戸市の路上喫煙・ポイ捨て防止:10年間の成果と次なるステップ

1. 条例施行の背景と目的
神戸市では、市民の暮らしの質を向上させ、安全・安心で清潔なまちづくりを推進するため、2008年(平成20年)に「神戸市ポイ捨て及び路上喫煙防止に関する条例」を施行しました。特に三宮や元町などの重点区域において、路上喫煙の禁止とポイ捨ての防止を徹底することを目的としています。
2. これまでの成果(三宮・元町エリア)
条例施行後の定点調査により、以下の通り顕著な改善効果が確認されています。
路上喫煙率の大幅な低下: 施行時の1.03%から、直近(2018年時点)では0.03%まで大幅に減少しました。
吸い殻のポイ捨て減少: 半径10メートルあたりの吸い殻本数は、2008年の22.8本から2018年には1.4本(94%減)となりました。
違反件数の推移: 路上喫煙禁止地区での過料(1,000円)の徴収件数は、2009年度の1日平均9.9件から、2017年度には1日平均2.5件まで減少しており、一定の抑止効果が認められます。
3. 現状の課題と改善の必要性
罰則の実効性:
現在は路上喫煙に対しては「過料(秩序罰)」を科していますが、たばこ以外のポイ捨てに対しては「罰金(刑事罰)」という制度になっています。
罰金制度は刑事手続きが必要で手続きが煩雑なため、実効性が十分に担保されていないという課題があります。
ガムの付着問題:
三宮の繁華街や駅前、花壇付近などではガムのポイ捨てが目立ち、時間が経って黒く張り付いた跡(付着物)が美観を損ねています。
これらは通常の清掃では取り除けず、特別なメンテナンスが必要です。
早朝の散乱ゴミ:
重点区域であっても、早朝には多くのゴミが散乱しており、現在は地域のボランティア等による清掃活動によって美観が保たれている側面があります。
4. 今後の展望と提案
過料規定の改定検討: 他都市(札幌市、さいたま市、北九州市など)の事例を参考に、ポイ捨てに対しても機動的に運用できる「過料」を導入し、さらなる抑止力を高める検討が進められています。
重点区域の巡回強化: 不定期な巡回員による指導・過料徴収を強化することで、心理的な抑止効果を狙う必要があります。
美化活動への支援: 三宮クロススクエアの整備等による来街者の増加を見据え、ポイ捨て防止キャンペーン(ステンスワンプロジェクト等)の継続に加え、市としてさらに踏み込んだ施策(ガムの除去清掃など)が求められています。
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