大学入試共通テスト導入の混乱と教育現場の対応

大学入試共通テスト導入の混乱と教育現場の対応

1. 制度導入の混乱と延期の経緯
制度の変更: 2020年度から従来のセンター試験に代わり「大学入学共通テスト」が導入され、英語民間試験の活用や国語・数学での記述式問題の導入が予定されていました。
相次ぐ延期: 2019年11月1日に英語民間試験の導入延期が決定し、続いて採点の公平性や自己採点の難しさが懸念されていた記述式問題の導入も延期されました。
混乱の背景: 文部科学大臣の「身の丈に合わせて」という発言が制度の本質的な不公平さを露呈させ、謝罪・撤回に追い込まれるなど、政府主導の改革が期限ありきで進められた結果、極めて大きな混乱を招きました。

2. 教育現場および生徒への影響
受験生の不安: 導入初年度の受験生となる当時の高校2年生は、直前の制度変更に強い不安を募らせており、教育現場も困惑に包まれました。
大学側の動向: 英語民間試験の活用について、全国の国立大学82校のうち72校が利用しない方針を示し、東京大学や京都大学も方針を転換して利用を取りやめる事態となりました。

3. 神戸市教育委員会のこれまでの対応
周知・研修の実施: 市立高校の進路指導部長を対象に文部科学省担当者による説明会を開催したほか、全教員を対象に学識者を招いた高大接続改革の研修を実施しました。
学習支援: 原則として学習指導要領に基づきつつ、共通テストへの準備として、放課後や長期休業中の補習、民間模擬試験の活用など、各校の実情に応じた対策を講じてきました。
多忙化対策の示唆: 内部書類やシステム導入による事務作業の効率化を通じ、教員の多忙化対策にも取り組んできたことが質疑の中で触れられています。

4. 今後の対応方針
継続的な情報提供: 記述式などは延期されたものの、英語のリスニングとリーディングの配点比率変更など、従来のセンター試験から変わる点も残っています。
丁寧な周知: 文部科学省や大学入試センターの動向を注視し、現在の高校2年生が安心して受験に臨めるよう、引き続き各校を通じて丁寧な説明と指導を行っていく方針です。

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